茶色の朝を迎えぬために…

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イラク戦争に日本が自衛隊を送り出した頃に日本で話題になった本があります。

「茶色の朝」という、フランスのフランク・パヴロフ作、ヴィンセント・ギャロ絵、藤本一勇 訳、高橋哲哉のメッセージによる短い寓話の絵本です。

フランスを始めとするヨーロッパで極右政党が力を持ち始めたことへの危機感から生まれた本ですが、物語そのものは、ごく普通の人々の日常が淡々と描かれていて、いつのまにか恐ろしいファシズムに絡めとられていく過程がリアルに伝わってきます。

憲法を変えて、日本も戦争のできる「普通の国」をめざす、とか、核兵器を持たないから外国からなめられる、などという人物がもてはやされている背景に何があるのか…と考えていくうえで、戒めと参考になる本です。

いま、ぜひ改めて読み返したい本です。

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