諫早干拓問題で、今日から国は制裁金の支払い義務

 諫早干拓水門を開けるようにという司法判断に従わなかったために、今日から国は漁業者に一人当たり49万円の制裁金を支払う義務が発生しました。

 もし、支払いが履行されなければ、漁業者側は国の財産を差し押さえる権利も持っています。

 一方で長崎の農業者側も「開門したら制裁金を科す」という長崎地裁の判断を受けており、国は開門してもしなくても制裁金を払わなくてはならないという、司法同士の真反対の判断のはざまに立っていることになります。

 これは、そもそも国が佐賀地裁の開門を命ずる決定に速やかにしたがって、長崎の農業者の方たちに理解を得られるような代替案を示しながらのとりくみをしてこなかったことのつけであり、まさに国の自業自得と言えます。

 制裁金は、49万円ですが、このくらいではすまないほど、漁業者は被害をこうむっています。命を落とした人もいます。

 問題は制裁金がほしいというより、すみやかに開門に向けて働きかけを強め、有明海再生を一日も早く実現することであるはすです。

★制裁金についての関連記事→http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-06-07/2014060715_01_1.html

この記事へのコメント

meisinn
2014年06月12日 19:54
「1人あたり49万円」ではなく、
「49人で49万円」(1人1万円)だそうです。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201406/2014060600637

国営干拓地は「儲けのための事業」だから、金額の桁が違うと思いますが、
損得だけ見たら、「開門先延ばし」を狙うでしょうね。

「もともとあった干潟をつぶして造った干拓地」が「既得権」を主張するのは理屈として合わない。
「海は汚れない」という前提が間違ってたことに原因があるんだから、(原発は安全だ、というのと同じ理屈)
まず、譲るべきは干拓地側なんですよね。

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